『手でさするとなぜ痛みが和らぐのか?』

お腹が痛いときや、身体をどこかにぶつけた時など自然とその部分を手で押さえたり、さすったりします。

すると痛みが和らいできますよね。不思議に思ったことはありませんか?

 

その理由は痛みのメカニズムにあります。

痛みが起きると、神経という電線を伝い、脳に伝わり痛いと感じますが、脳に行く前にはいくつかの場所を介します。

その中の一つに脊髄の『後角』という場所があり、いわば脊髄の入口(ゲート)です。

 

痛みの刺激は細い神経をゆっくりと入口(ゲート)を通過します。この入口(ゲート)には門番的な人がいて入口を開閉したりしています。

手でさするということは皮膚を刺激していることで、この触覚の興奮が入口(ゲート)の門番に伝わり、入口を閉ざすように働きます。

入口が閉まってしまえば痛みの刺激は入ることができず、脳には伝わりません。

 

この理論を『ゲートコントロール』といいます。これが手でさすると痛みが和らぐ原理なのです。