腰からくる膝の痛み

今年に入り、長時間歩くと膝が痛くなり曲げ伸ばしが困難になった男性患者さんです。

これといって思い当たる原因がないそうで、本人は膝が悪くなったと思い、整形外科に受診しました。レントゲンを撮ったが膝に異常はなかったようです。シップをもらい3か月ほど受診してみたが改善しないので当院へ来院されました。

日常生活など普段は全くつらくなく、長時間(30~40分程度)歩くとつらくなります。この方は営業の仕事をしていて1日中歩くこともあるので、膝が痛くなると歩行もままならないので非常に困るそうです。

いろいろと検査をしてみたところ、ひざ周りの筋肉やその他軟部組織の緊張は多々見られましたが、可動域に問題はありませんでした。しかし、腰を検査したところやや問題があり、普段の腰の具合を伺いました。腰の疲れもよくあるそうで、言われてみるとひざが痛くなる直前には腰の張りを感じていました。

膝だけに限らず下半身というのはすべて腰の支配していて、腰に問題があると下半身すべてに影響を与えます。

この段階で考えた仮説としては、長時間歩くことで腰に疲れが生じ、膝に行く神経の緊張が生まれ、関節運動に影響を与えてしまうのではないかと考えました。

とりあえず、3回ほど腰の治療を行い今日で4回目になりましたが、昨日は膝の痛みが当初の半分ほどだったと言っていました。この調子でいけば痛みは完全に消失できそうです。

よく”痛み”は感じている場所が原因のように思われますが、ほとんどの痛みは他の部位に原因があります。なのでしっかりと検査をし、その人の痛みの原因をつかまなくてはいけません。経験豊富で腕がいい整体師ほど痛みがある場所は触らないものです。

この方のように病院で改善しなかった症状などでお困りの方は一度ご相談ください。